この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
『帰り花の夜に』~義母の静謐なる背徳
第4章 義息~超えてはいけない境界線(3)
静かな夜だった。
窓の外では遠い街の灯が霧のように溶け、虫の音さえ途切れ途切れにしか届かない。部屋の空気は熱を帯びて重く、二人の肌から立ちのぼる甘い匂いが濃い蜜のように漂っている。廊下を歩く足音は絨毯に吸われて消え、脱ぎ捨てた服を片手に抱え、裸のまま亮介に導かれるように美香は進んだ。薄明かりの中で、汗に濡れた互いの肌が初めてはっきりと浮かび上がる。白い肩、揺れる乳房、腿の内側に残る愛撫の跡。
部屋へ滑り込み、背後で鍵が冷たい金属音を立てて回る。
「明かりを消して……真っ暗にしてちょうだい」
私の声は低く、熟れた女の余裕を含んでいた。スイッチが落ち、世界が闇に沈む。私は柔らかな敷布団の上へ、ゆっくりと身を沈めた。天井の境界すら定かではない暗闇の中、研ぎ澄まされた聴覚だけが周囲の気配を捉える。亮介の乱れた呼吸、擦れ合う皮膚の乾いた音、そして耳朶の奥で激しく打ち鳴らされる己の脈拍。
「お義母さん」
吐息混じりのその呼び声が、耳の奥で甘美な毒のように響いた。私は微かに口元を綻ばせ、両の手で彼の髪を梳くように撫で上げながら、自らの胸元へと導いていく。亮介の唇が耳元に触れ、軽い息が熱くかかる。次の瞬間、唇が重なった。互いの唾液をむさぼるように吸い合い、舌が濃密に絡み合う。すでに越えてはいけない線は遠く背後にあった。それでも、これから起こることに私の胸の奥で何かが静かに疼いた。
薄い壁一枚を隔てたすぐ隣には、娘の葉月が寝息を立てているはずだった。その事実が、奇妙な興奮と、ほんの僅かな疼くような罪悪感を同時に呼び起こす。娘に知られてはいけない。でも、知られないからこそ、この夜はより深く、より淫らに沈んでいける——そんな矛盾した思いが、私の体の芯を熱くした。
「少し待って……見せてごらんなさい。本当に……逞しいのね」
闇の中、私は細い指先で彼の怒張した剛直を包み込み、焦らすように、ねっとりと緩急をつけて扱きたてた。堪えきれなくなった亮介が覆い被さり、飢えた獣のように私の白い肌を貪り舐める。豊かな乳房に貪欲に吸い付き、柔らかな肉塊が歪むほどに無慈悲に揉みしだく。
――ああ、こんなにも溜め込んでいたのね……。
男の純粋な渇望を皮膚全体で受け止めながら、私は甘美な破滅の予感に身を震わせていた。
窓の外では遠い街の灯が霧のように溶け、虫の音さえ途切れ途切れにしか届かない。部屋の空気は熱を帯びて重く、二人の肌から立ちのぼる甘い匂いが濃い蜜のように漂っている。廊下を歩く足音は絨毯に吸われて消え、脱ぎ捨てた服を片手に抱え、裸のまま亮介に導かれるように美香は進んだ。薄明かりの中で、汗に濡れた互いの肌が初めてはっきりと浮かび上がる。白い肩、揺れる乳房、腿の内側に残る愛撫の跡。
部屋へ滑り込み、背後で鍵が冷たい金属音を立てて回る。
「明かりを消して……真っ暗にしてちょうだい」
私の声は低く、熟れた女の余裕を含んでいた。スイッチが落ち、世界が闇に沈む。私は柔らかな敷布団の上へ、ゆっくりと身を沈めた。天井の境界すら定かではない暗闇の中、研ぎ澄まされた聴覚だけが周囲の気配を捉える。亮介の乱れた呼吸、擦れ合う皮膚の乾いた音、そして耳朶の奥で激しく打ち鳴らされる己の脈拍。
「お義母さん」
吐息混じりのその呼び声が、耳の奥で甘美な毒のように響いた。私は微かに口元を綻ばせ、両の手で彼の髪を梳くように撫で上げながら、自らの胸元へと導いていく。亮介の唇が耳元に触れ、軽い息が熱くかかる。次の瞬間、唇が重なった。互いの唾液をむさぼるように吸い合い、舌が濃密に絡み合う。すでに越えてはいけない線は遠く背後にあった。それでも、これから起こることに私の胸の奥で何かが静かに疼いた。
薄い壁一枚を隔てたすぐ隣には、娘の葉月が寝息を立てているはずだった。その事実が、奇妙な興奮と、ほんの僅かな疼くような罪悪感を同時に呼び起こす。娘に知られてはいけない。でも、知られないからこそ、この夜はより深く、より淫らに沈んでいける——そんな矛盾した思いが、私の体の芯を熱くした。
「少し待って……見せてごらんなさい。本当に……逞しいのね」
闇の中、私は細い指先で彼の怒張した剛直を包み込み、焦らすように、ねっとりと緩急をつけて扱きたてた。堪えきれなくなった亮介が覆い被さり、飢えた獣のように私の白い肌を貪り舐める。豊かな乳房に貪欲に吸い付き、柔らかな肉塊が歪むほどに無慈悲に揉みしだく。
――ああ、こんなにも溜め込んでいたのね……。
男の純粋な渇望を皮膚全体で受け止めながら、私は甘美な破滅の予感に身を震わせていた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


