この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ほしいままに
第21章 俺は本当の君を知りたい(後藤将行)
だが、十分待っても男は姿を見せない。
まだ病院内にいるのだろうか。
俺は、忘れ物をしたと言って救急受付の警備員に再び掛け合って病院に戻った。音を立てないように病棟の非常階段を上り、暗い廊下を進んで森川澪奈の病室へ向かう。
森川澪奈の個室の木製の引戸の前で、俺は立ち止まった。
ドアの隙間から物音がする。
ぎしっ、ぎしっ、とベッドがきしむ音と、うっ、ふうっ、という押さえ込んだ息遣い。
森川澪奈が苦しんでいるのかと思ったが、そうではない。呻き声は男のもので、その声とは別に森川澪奈の声らしき、か細く短い悲鳴も聞こえた。
「うっ」
男のうめき声が一瞬大きく聞こえたかと思うと、慌てて押さえ込んだかのようにくぐもった呼吸に戻る。
俺は耳をさらにそばだてた。
「ひんっ」
森川澪奈の声が聞こえた後、森川宗太郎の囁きを、俺の耳が確かにとらえた。
「さとみ・・・」
まだ病院内にいるのだろうか。
俺は、忘れ物をしたと言って救急受付の警備員に再び掛け合って病院に戻った。音を立てないように病棟の非常階段を上り、暗い廊下を進んで森川澪奈の病室へ向かう。
森川澪奈の個室の木製の引戸の前で、俺は立ち止まった。
ドアの隙間から物音がする。
ぎしっ、ぎしっ、とベッドがきしむ音と、うっ、ふうっ、という押さえ込んだ息遣い。
森川澪奈が苦しんでいるのかと思ったが、そうではない。呻き声は男のもので、その声とは別に森川澪奈の声らしき、か細く短い悲鳴も聞こえた。
「うっ」
男のうめき声が一瞬大きく聞こえたかと思うと、慌てて押さえ込んだかのようにくぐもった呼吸に戻る。
俺は耳をさらにそばだてた。
「ひんっ」
森川澪奈の声が聞こえた後、森川宗太郎の囁きを、俺の耳が確かにとらえた。
「さとみ・・・」

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


