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ほしいままに
第9章 僕は真実をねじ曲げたい(香宗我部優)
・・・森川澪奈と東条光琉との間で交わされた約束は、現実のものとなっているのだろうか?
いや、あんな約束、本当に実行されるはずなどない。
森川澪奈の営業成績が上がったのは、後藤支店長が言う通り”コツをつかんだ”、それだけのことだ。
そう自分に言い聞かせながら眠れない夜を何日も過ごしていた。
何度か東条光琉に連絡しようと試みたものの、どうしても勇気が出ない。
───森川澪奈は体を売って営業している
もし東条光琉にそうはっきりと言われたら僕は、激しい罪悪感と嫉妬心に苛まれて、立ち上がることすらできなくなりそうな気がした。
僕は現実から目を背けるように営業にいそしんだ。
じっとしているのが怖くて、暇になってしまうとチラシのポスティングまで自分でするようになった。

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