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悪癖とトラウマ
第2章 回想
そして月日は巡り。

僕は中学生になった。

戯けを続けたまま。



でも「人間失格」と同じように

戯けを見破る奴が現れた。

「矢野君って、笑いが胡散臭いよね」

「人形みたいな笑いだ。」

彼はそう言った。

閒部。

閒部譜也。

アイツは
僕の心を全て読み取っているかのように話す。

「大丈夫。人間は誰しも仮面を被って生きているんだ。」

「だから、そんな戯け、恥ずかしがることなんてないんだよ」

アイツはそう言った。

「僕はそんな君を、全部受け入れられるよ?」

そう言って、笑った。

だから僕は、閒部の前では僕は戯けを解いた。

解けた。

僕はこんな陰気で卑屈な奴だと知らしめるため。

ーコイツもまた、離れていくかもしれないなー


そんな事を考えながら、彼と接していると、彼はすぐに察し、そして怒った。

「もう、またそうやって閉じこもるー。」

「僕を信じてくれないの…?」

「そうか…簡単には信じられないか…」

「今までの…癖みたいなものだからね…」

そんな事を言って、彼は悲しそうに微笑んだ。
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