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悪癖とトラウマ
第7章 What's?
「どこか行きたい所、ある?」

小出が尋ねてくる。

「何で?」
「何でってそりゃあ…放課後デートですし?」
「そういうもんなの?」
「そういうもんだよ。」

今まで付き合った人が居なければ、デートもしたことも無かった。

「へぇ…今まで誰とも付き合ったこと無かったからわかんなかった…」
「え!?」

やっぱり驚くのか。

「…驚いたの?」
「いや…意外だなと…」
「意外?」

こいつは
僕のことをどう思っていたのだろう?

「…矢野、綺麗な顔してるからモテるかと…」

ああ、そういうことか。

「顔は良くても性格がなぁ…」
「何でだろうな?こんなに可愛いのに。」
「は?」

顔をまじまじと覗かれて逸らすことができない。

「顔も、性格も、仕草とかも。いろんな所が可愛いのに。」
「…世辞は嫌いだし可愛いなんて言われても嬉しくないよ。」

嘘。

少しでも、褒められたことが嬉しかった。

けれど僕は素直じゃないからそれを隠す。

「ハハッだよなぁ」

小出は笑った。

おかしそうに。

悲しそうに。


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