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*妄想社長に振り回されて*
第2章 色気と私
開け放たれたドアの向こう側で、社長のすみませんという声が聞こえる。
もしかしたらクレームかもしれない。
案の定社長は上着を羽織ながら戻ってきた。

「クレームですか?」

起き上がった私がそう尋ねると、社長は頷いた後私の頬を撫でた。

「近いから車で行ってくる。仕事はいつも通りで構わないから」

「わ、わかりました」

「自分で慰めるなよ?」

悪戯っぽくそう笑って社長は出掛けていった。
意味が分かるまでに数秒かかって、私はその後顔を熱くする。

自分でって……
確かに体は疼くけど……

ジーンズのホックを外し、下着の中に手を入れた。
入り口を撫でただけなのに指はあっという間に濡れ、少しの刺激でも甘く響く。

自分で慰めたことがないわけじゃない。

濡れた指を淫蕾に這わせ上下に動かせば、さっきまでの昂りもあってすぐに気持ちよくなれる。
最初は優しく、そして徐々に強く。
だけど途中で私は手を止めた。

……仕事中なのに私なにやってんの。

私は乱れた衣服を整えると頭を切り替えてパソコンの前に座った。




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