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シーツのお供
第3章 無口な彼の愛し方
冷たい目をしていると思って、それを見ようと目を合わせる。



背中に鳥肌が、電流のように走った。



彼は、物凄く苦しそうな顔をしていた。



「…どして…そんな顔、してるの…」



辛そうな顔をみるのが、つらい。


私の涙腺は決壊してしまったのか、耳を伝ってシーツにぼろぼろと涙を零す。



「つらいか」


大きくてごつごつしてて、温かい彼の手が私の涙を掬う。


「 lieblich…」

「?…なんて言ったの…?」



時々分からない言葉を使う。
何語なのか分からないけど、彼は普段滅多に見せない、至極幸せそうな顔を一瞬だけ見せてくれた。


「由香里。最高に気持ちいいことしてやる」


ちゅ、と唇にキスをして、薄暗い部屋が一瞬だけオレンジ色の柔らかい光に照らされた。



それからその光が少し弱まり、ゆらゆらと辺りを照らす。


それが蝋燭の炎だと気がつくのにそれほど時間はかからなかった。




「ほら」
「いぁぁああああッッ!」




ぼたぼたっと右のおっぱいに熱い蝋が垂らされる。



彼は蝋を溶かしてから一気に私に掛けるのが気に入っているらしい。



とても高価な蝋燭だと言っていた。



それは、固まるのがとても早い。



ぼたぼたと垂らされる蝋は間を置かずにすぐ固まりだし、乳首をきゅうっと締め付ける。



そして再び垂らされた蝋によって溶かされ、固まり、きゅうっと締め付ける。



「はぁっ熱いッあああっっ!」


彼の荒くなった息遣いが聞こえてくる。



ちらりと自分の胸元を見やれば、真っ赤な蝋がまるで彫刻のように右の乳房を覆っていた。




「気持ち良いだろ?今度はこっちだ」
「あああっっ!あついッあついよぉっ!」


左のおっぱいも、蝋の犠牲となった。
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