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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第8章 奈知子~息子の友人たちに
息子、そして友人たちとの飲み会。

自分もそんなものに参加する年齢になったのだ。

奈知子は、しみじみと感じていた。

だが、それは決して感傷的なものではなかった。

何より彼らとの会話は楽しかった。

「おばさん、何歳なんですか?」

「俺のおふくろとは全然違って見えるんだけど」

寺谷と伊東は、ためらいもなくそんな質問を投げてきた。

「あら、全然違うってどういうことかしらねえ」

「い、いえ、若いってことです」

「ふーん、じゃあ、おばさん何歳に見える?」

「うーん、40歳、ってことはないか・・・・」

「ふふふ、正解は43歳です」

「じゃ、良太は25歳のときに産んだんですか?」

「そうね。26歳だったかな」

そんな微妙な会話さえも、奈知子は全く苦にならなかった。

母親のそんな話を、息子はにこにこ笑いながら聞いている。

「かあさんは昔、テニスやってたんだよね」

良太の言葉に、奈知子は少し顔を赤らめた。

「下手だったけどねえ」

「へえ、だから、おばさん、スタイルがそんないいんですねえ」

「うちのおふくろとえらい違いだよなあ。いいなあ、良太は」

「なんで?」

「こんなに綺麗なかあさんがいて」

「そうかなあ」

息子と友人たちの会話と共に、奈知子はビールのグラスを重ねていった。

この子達、良太の話っていいながら、私の話ばかりじゃないの・・・・・・

若者たちが、奈知子にはどこかおかしかった。

19歳の若者だ。

女性への関心は、それはもう高いんだろう。

これほどにたくましい体のお持ち主だ。

もう立派な大人よね。

奈知子は、老いを隠せなくなってきた夫の体つきと思わず比較した。

寺谷と伊東には、全く酔う気配がなかった。

やがて、良太はソファで横になり、うとうととし始めた。

「二人はすごく強いんだね」

「男ばかりでいつも飲んでますから。この半年ですっかり」

「彼女とかいないの?」

思わず、奈知子はそんなことを聞いた。

二人は若さを曝け出すように、少し照れながら答えた。

「そんなのいませんよ。出会いがなかなかないんです」

「そう。じゃあ、今夜はおばさんだけど私が相手してあげるわね」

そして、3人はビール、更にはワインへと酒を変えて飲み続けていった。
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