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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第10章 菜々姫~囚われた戦国の美妻
薄闇の布団に、戦国随一の美女と称された正室が横になっている。

粗末な小袖姿、しかし、溢れかえる美貌と色気は隠すことができなかった。

甚八は意を決したように、菜々の手を握った。

菜々も、全てをしもべの男に託すように握り返す。

指を絡めながら、二人の体が重なっていく。

横になった甚八は、菜々の唇をそっと吸った。

菜々の指先に力が込められた。

唇の感触は、勝重のそれとはまるで違った。

髭の生えたいかつい顔の忍びの気配は、荒々しい動物を想起させた。

菜々が知る男は勝重だけだ。

唇をあわせただけで、菜々は夫以外の別の男の存在を教えられた。

「奥方様、無礼な真似は控えまする」

僅かな声で、甚八がささやいた。

唇を吸うと言っても、彼の行為は何度か菜々の唇に触れただけであった。

「構わぬ。好きにするのじゃ」

菜々は甚八の手を今一度強く握った。

そして、その手を小袖の裏側に引きずり込んだ。

「奥方様・・・・」

戸惑う甚八の大きな手を、菜々は自らの胸の辺りに運んだ。

薄い襦袢の上から、甚八の手が菜々の乳房を覆った。

「動かすのじゃ」

「・・・・・」

「手を動かすのじゃ、甚八。われらめおとであるぞ」

やがて、甚八はゆっくりと右手を動かし始めた。

量感豊かな菜々の乳房は、信じられぬほどに柔らかく、弾力を備えていた。

菜々が目を閉じたことを甚八は知った。

ゆっくりと菜々の胸を愛撫していく甚八の脳裏に、あの光景がよみがえった。

山中で半裸にされた奥方様の姿。

獣たちに胸を揉みしだかれ、息を荒げていた奥方様。

男に吸われた乳房の頂点が、闇の中、妖しげに桃色に光っていた。

今、甚八の腕の中で目を閉じたままの菜々の表情が、僅かに歪み始めている。

夫婦であることを示すための奥方様の演技なのだ。

甚八はそう考えながらも、自らの本能がうごめき始めたことを知った。

殿の正室、決して手が届くことのない美しい奥方様。

白く透き通った肌が、乱れ始めた小袖の奥に覗く。

愛撫するほどに乳房はやわらかに反応し、菜々の表情が上気していく。

演技ではない・・・・・。

牡としての本能が、甚八の体奥でめらめらと燃え立つ。

野性に回帰した一人の忍びが、腕の中の人妻の体を見る。

「奥方様・・・・」

甚八が菜々の小袖を力強く引き裂いた。
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