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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第3章 悦子~町内会慰安旅行での出来事
「こりゃ参ったねえ。しっかりばれてるなあ」

加藤が頭をかきながら、悦子のことを見つめる。

まるで、抜群のスタイルを誇るその人妻の裸を想像するように。

「どうぞ、皆様で行ってください。他の女性が入ってるかもしれませんよ」

「私は悦子さんがいいんだけどねえ」

「無理ですよ。私は人妻なんですよ。残念ですが」

「えっ、そうなの?」

「加藤さん。おふざけはもうやめですよ」

二人は談笑しながらエレベーターに乗り、各自の部屋に向かった。

悦子は他の女性参加者2名と一緒の部屋だった。

共に50代の主婦である。

「悦子さんも大変ですねえ」

同じ部屋の主婦が、遅れてやってきた悦子を労うように声をかける。

「加藤さんに絡まれましたよ~」

「そうでしょう。でも、悦子さん、あの人だけじゃないわよ」

「えっ?」

「他の男の人も、悦子さんと一緒の旅行をほんとに待ってたみたいよ」

「そうなんですか?」

「お食事のときは十分気を付けてね」

「適当にあしらってみます。いつもみたいに」

やがて、悦子は同部屋の女性たちと一緒に、女湯に向かった。

その熱い湯に裸体を沈め、悦子は旅行に参加した男性たちのことを思い浮かべた。

既に何名かの男性に、昼間、悦子はその体を触られている。

紅葉見学でのんびり歩きながら、彼らはさりげなく悦子の腰や尻に手を伸ばしてきたのだ。

それは、明らかに男としての欲情がこめられた手つきであった。

勿論それに気づきながら、悦子は特に彼らに抗議することはなかった。

町内会という狭い組織の中で、あまり波風を立てたくはない。

それに、そんなことをされるのは、以前に何度もあったのだ。

「しょうがないわねえ、あの人たち」

悦子は、温泉に浸かりながら、肉体に与えられた彼らの感触を忘れようとした。
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