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インペイシェント
第2章 アプローチ
圭子は終始笑顔で、遼次の仕事を黙って眺めていた。

「良くそんなに指うごくんだね?」

圭子は遼次のタイピングを見て、驚きの声を発した。

「圭子さん指フェチ?」

遼次が圭子の方に顔を向けながら質問すると、

「ヤバい、バレた?」

と、両手で顔を隠しながら圭子は俯いた。

「ちょっと触ってもいい?」

圭子が下を向いたまま、恥ずかしそうに言った。

「あっ…、うん…、いいよ…」

遼次はマウスから手を離し、圭子に右手を差し出した。
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