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インペイシェント
第2章 アプローチ
不意に遼次は圭子の手を握り返した。

「えっ?」

圭子が驚いた様子で遼次を見た。

圭子の両手を遼次の右手が掴んだままだ。

しばらく、と言っても数秒、二人は見つめ合った。

遼次が右手の力を緩めると、圭子は慌てて両手を引っ込めて、両膝の間に挟んだ。

「も~、焦るじゃん…」

そう言って、圭子は顔を赤らめた。

「オレも、圭子さんみたいな手、好きだよ!」

遼次がそう言うと、

「いつでも触っていいよ」

と言い、圭子は俯いた。
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