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第5章 念願の目標

遼次がスプーンを咥えたのを見た圭子は、

｢あ～、そ～ゆ～事するんだ～！｣

と言って、遼次を上目づかいで見た。

｢だって、スプーンが美味しそうだったから…｣

遼次は笑顔で答えた。
内心では、変態扱いされたらヤバいと思いつつ。

｢それじゃ～、お返しにこっちのも食べてみる？｣

圭子は自分のケーキをスプーンですくって、遼次の口の前に差し出した。

｢あっ、いいね～｣

今度は遼次が圭子に食べさせてもらった。

｢あ～、こっちも美味しいね～｣

遼次がそう言うと同時に、圭子も遼次の口から抜いたスプーンをパクッと咥えて見せた。