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梨華との秘密
第9章 乱れ咲く縄華
 内腿を擦り合わせるようにしながら、まぶたを閉じ、快感に耐えるように、唇を噛んでいた。


「ん、んん、、係長、私には、、わかり、ません、、だから、、お願い、、します、、」


 声を絞り出すような感じで、ようやく彼女は、俺に伝えてきた。
 携帯を切り、彼女のスカートの中に左手を入れヒップを撫で回しながら、


「ホンとに知らないんだな、恵梨香。嘘をつくと後でお仕置きだぞ。いいな。」


 俺の左手が動きやすいように、恵梨香は机に身体をあずけながら、


「はい、ご主人様、ごめんなさい。」


「仕方ないな、お前の彼氏に会ってくるよ。それに、上手く行けばお前は東京に行けるようにしてやれるからね。後で、話そうか?」


「えっ、私も東京に、嬉しい。待ちます、ご主人様。」


 スカートの中の左手を抜くと、恵梨香が身体を離し、嬉しそうに自分のデスクに帰っていった。
 課長に許可をもらおうと思って、そっちを見ると
話が通じているらしく、課長が右手を上げて丸を作り、OKサインを送ってきた。
 急いでエレベーターに乗り、支社長室に上がった。
 軽くノックをすると、すぐに入るように許可があった。


「失礼します。松川ですが、支社長、ご用でしょうか?」


「あぁ、良くきたね。実は君の転勤のことでね、少し話があってね。時間は大丈夫かね?」


「あっ、はい、時間は大丈夫です。倉敷への転勤がなにか問題でもありましたでしょうか?」


 デスクに座っていた支社長が立ち上がり、俺を応接用のソファーへ座るように手招きしながら、


「うん、その事なんだけど、君に是非とも頼みたい事があるんだがね。その、美澤恵梨香君の事を知っているよね?」


 あぁ、その話しか、と思ったが、


「実は倉敷には、彼女も異動することに決まってね。他にも二人一緒に異動するんだが、その責任者に君を頼みたいんだ。」


 げっ、自分の女の始末とあと二人、島流しにするのかよ!
 こいつ、クズやな!


「つまり、私を含めて四人が異動ですか?責任者って、構わないですが、彼女の噂は支社の中じゃ有名ですから、支社長、ちょっとマズイんじゃないですか?」


 思わず言って、こいつは失敗かなと、思ったが意外な言葉が支社長の口からこぼれた。


「君には悪いが、彼女を失いたくないんだ。だから、安全な場所に隠したいんだ。」
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