パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第6章 支社長の女

　美澤さん？
　いや、そいつは不味いだろう。
　まっ、支社長の女だから良い監視人だわな。
　しかし、課長も人が悪いな。
　まっ、俺はどうせ窓際だ。


「課長、なんでしょうか？」


　若い女性の人をばかにしたような声が聞こえた。


「あぁ、美澤さん。きょう社長が視察にくるのを知ってるね？」


「えっ？あっ、はいっ！聞いていますけど？」


　うわっ、生意気！
　まっ、バックにゃ、支社長さまがいるからな。


「うん、実は社長が視察をしている間、社長秘書を観光案内して欲しいんだ。」


　興味なさそうに、課長の方も見ずに、


「社長秘書って、誰か他のひとじゃいけないんですか？夕方から彼とデートなんですけど。」


　いかにも、あんたの上役とデートなんだよって、感じで言った。


「あぁ、そのデートはあきらめてもらうしかないな。支社長には許可をもらってるんでな。それに、相手は常務の婚約者なんでな。まっ、それに、松川係長に一緒に行ってもらうから、わからないことは彼に聞いてくれ。じゃ、そういうことだから十時には、いらっしゃるんで粗相のないようにね。」


「えっ、そんな！」


　軽く断れるとたかをくくっていたらしいが、以外な成り行きに、美澤嬢は顔を真っ赤にして足早に部屋を出ていった。


「課長、いいんですか？彼女怒らすと後が面倒ですよ。」


　俺は心の中に喝采をさけびながら、課長に嫌みを言ってみた。


「うん大丈夫だろ。支社長だって、あと半年だしな。」


　課長が俺にウィンクしていた。
　大したタヌキだな。


「つまり、彼女も半年の命ってことですか？ビッグニュースですね。」


「ふふ、まあな。それに、課長以上は早めに内示があるんでな。まっ、君には損な役目だがね。女二人、よろしく頼むわ。」


　わかりましたぁ、と答えながら、自分のデスクに戻りながら、心の中で毒づいていた。
　げっ、丸投げかよ。
　まっ、美澤恵理加も美人だがな。
　新入社員の時は可愛かったがなぁ。
　なんぞと、思いながら観光プランを考え始めていた。
　十分ほど立つと、ブリブリ怒りながら美澤恵理加が帰ってきた。
　俺のデスクの側で何か言いたそうに立ち止まったが、考え直したのか自分のデスクに急いで戻った。