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アネゴ的カノジョ
第5章 陽と陰
「ほら、来いよっ」
「んぐっ!」
グイッと引っ張られ、弾みで倒れる。
「おいおい。もう少し丁重に扱ってやれよ。ククッ……」
「せっかくのお客様なんだしよぉ」
「そうよぉ? 目立つトコに傷なんてつけたらヤバいからねぇ?」
弾みでズレた眼鏡を直して顔を上げる。
見上げた先には、二人の男子と一人の女子。
いずれの生徒も真面目とは言い難い容姿をしていた。
「コイツなら大丈夫だってぇ。センコーだって手を焼いてんだからよぉっ」
後ろ手にガチャンと鉄扉を閉めて、金髪の男子はニヤニヤと笑みを浮かべる。
「だったらいいけどさぁ…」
一人の男子に肩を抱かれながら、女子は脚を組み替える。
極端に短いスカートから、ピンク色のショーツが雅人の視界に飛び込んできた。
…こんな時なのに……
危機的状況にも拘わらず、女子のショーツから目が離せない雅人。
「てめぇは何見てんだよっ」
「うぐっ…」
屋上の床に寝そべった儘の雅人の背中を、一人の男子が踏み付けた。
「なぁにぃ? アタシのパンツ見たのぉ?」
恥じらいの欠片も無い女子の言葉。
「だったら、ほらぁ」
更には自らスカートを捲り上げて、ショーツを晒け出してくる。
慌てて顔を背ける雅人だったが、それでも視界には映っていた。
「あははっ。しっかり見たなら、いつもみたいにちゃんと払いなよっ」
ニヤニヤと笑みを浮かべる女子は、左手を雅人に突き出すのだった。