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おこごと
第1章 紺青
車はロータリーを抜けると細い路地を巧みに走り抜ける。住宅街をぬけ、要り組んだ道を進み、車は大通りへと走り続ける。

何度か杏里は、後ろを振り替えるが、ブルーの車が追って来ている様子はない。

フ――。
杏里が大きく息を吐くと
「もう大丈夫そう?」
暗闇の中、男の形の良い唇が動く。
「あっあの、はい、、大丈夫みたいです…。」

(私、どうしちゃったんだろ。いくらなんでも、大胆すぎ!もう、何でこんな事しちゃったんだろぉ。)


今まで、杏里は初めて会った男達の車に何の躊躇も無く乗ってきた。それどころか、そのまま男達に体を差し出してきた。
それなのに―


杏里は横に座っている端正な横顔にめをやる。
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