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第10章 目隠し

　麻人の胸に顔を伏せると、すぐさま顎を捉えられ上向かされた。

「顔見せて」
「……やだ」
「じゃあいじめる」

　なんだそれ。抗議する間もなく、麻人は私の両肩を掴んで揺すった。

「あ、あ、やっ」

　下から軽く突き上げられ、さらに深いところまで、麻人のが入ってきていた。

「イ……ク」

　絶頂が近付いた瞬間、突き上げていた動きが止まる。結局イクことはできず、中途半端に溜まった熱が苦しかった。

「まだイっちゃダメですよ。俺がいいって言うまで我慢して」

　声色は変わらず優しいくせに、言ってることは非道極まりない。

「無理……」
「イカせない」

　再び胸への愛撫。膣の中がきゅっと締まって、呼吸が速くなる。熱い麻人の脈動を、中で感じる。私はなんども身をよじり、喘いだ。

「俺より友梨香さんのが絶対エロい顔してる」

　麻人は私の耳朶を舐めた。唇を合わせ、深く口づけてくる。

「ふ、ふうっ」

　そうしながら再び軽く揺すぶられ、またイキそうになった。その瞬間、麻人の腰の動きが止まる。それを何度か繰り返され、頭の中は絶頂への欲求でいっぱいにだった。