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曇り空
第12章 温もり
過去の私の話を聞いて
好きと言ってくれる空
でも・・・
信じるのは怖いよ・・・
もしここで空を信じ
それで空が私を
健人のように捨てたら
今度こそ私生きていけない・・・っ
信じたいのに・・・
できないっ
「杏里・・・信じてよ・・・あ・・・杏里、俺の過去知ってるよね?俺は付き合ってきた子に振られ続けちゃう情けないやつだけど・・・自分から別れたいとか思ったことないっていうのは自慢なんだよ?それだけが自慢ですっ」
いつものように
ニーと、白い歯を見せながら笑う空
ガッチリ
大量の鍵がかかった
わたしの心の箱が
カチャリと
音を立て
ほんの、ほんの少しだけ
開いた____________