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第5章 title 百合の調(しらべ)

天窓から差し込む光に反射した髪が、さらりと肩へ流れる様に

見とれていました


くすっ。と、私に笑いかける彼女は何者なのでしょうか？


「今日は手紙ではなく、お迎えに来ましたのっ」

弾む愛らしい声が耳に入りました


お迎え？・・


「参りましょっ」


差し出された傷一つない手


清楚な彼女によく似合う、薄桃色をベースに整えられたつめ先

同性ですが、目を奪われます


困惑してはいますが、振り払うのも躊躇われるので、仕方なくその手をとりました


潤うさらりとした手の感触にドキドキします