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毒舌
第15章 誤解、発覚、……嵐の海で
ところが。
魔王の目が座り
じっと香島さんを見た。
「直哉……貴方だって、」
「待て!わかった。もう何も言うな!」
勇者は
命乞いをした……
やっぱしダメかぁ。
『まあな。ハナからレベルが違いすぎる。香島ごときに敵うわけがない』
やれやれ、と
視線をそらすと
何でか
イッちゃんが泣いてた。
「あれ?イッちゃん???」
これ
何てカオス?
「あたし、ほんとは、琴美の恋人なんかじゃない、でも、すごく大好きでぇっ」
「イッちゃんしっかり!?」
『泣き上戸かよ』
「でも琴美にはトビがいるしぃっ」
大泣きするイッちゃんに
もうお手上げ。
先生は何がツボったか
大笑いしている。
そんな中ただ一人
神妙な顔をして
香島さんが私を見た。
「トビって?」