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毒舌
第16章 試してみない?
「はいはい、話はそこまで」
途端に
香島さんが
手をパンパンと鳴らし
その渇いた音に
ビクリと肩を震わせた。
「暗くなる前に俺ここ片付けるから、酔っ払いさんは続きは中でやってね」
手際よく
先生とイッちゃんを
追いやって
香島さんは
バーベキューの網の
炭をガリガリと落とす。
「琴美ちゃんは手伝ってよね」
烏龍茶ばかり飲んでいたから
素面なんでしょ?と
目配せされた。
食べ終わったあとの
汚いお皿が散乱した
ウッドデッキ、
無言でゴミを集めて
でも次第に
茫然と
立ち尽くしていると
暗くなっていく
空が
闇が
私を
呑み込んでいく気がした。