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毒舌
第30章 小さな絆


『お前がまだ赤子だった頃。俺の独り言に笑いやがった。俺が話すたびに声を返しやがる。――それに気付いた時、すっかりなくしていた感情が戻った』


トビは一体
どれだけ永い刻を
独りで過ごして
来たのだろう。


『ガキの頃から知ってるお前と、おりょうとじゃあ。同じ目でなんか見れねえだろが』

(!?)

『おりょうは最初から最後までよくわからん女だった。だが俺は、お前のことは少なからずわかってるつもりだ』


トビにとって
私とおりょうは
同一じゃない。

それを理解したら

今度は
安心の涙が溢れた。


『だが。とはいえだ。やっぱりお前はおりょうと同じ道を行こうとする』

(?……待って?前にトビ、違うこと言ってなかった?おりょうがしたみたく無抵抗に受け入れろ、的な)


トビが
同じ道を
すすめたんじゃないの?

ていうか

思いきり
背きましたけど、

私。


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