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毒舌
第37章 禁断


「身体中バキバキいってる。明日起きられるかなぁ」

「琴美ってばおばあちゃん」


うまいひとは筋肉痛とかならないのかしら。単に私が運動不足なだけ?

とにもかくにも私は早々お布団に入ってぐっすりと眠りに落ちた。深夜、トビがこっそり出かけたことさえ知らないくらい熟睡しちゃってた。


***


(――え。今、なんて?)


朝になって歯を磨いていたらトビに言われたの。


『だから昨夜お前が寝てる間に調べてきたんだ。この山には大物が二匹はいる』

(お、おおものってどれくらい?)

『一匹は俺より格下、もう一匹はよくわからねえ』


トビを基準にしたら大半格下なんだろうけど、格下の幅が広すぎてよくわからない。格下の大物だから結局強い妖怪ってことなんだろうけど。


(他に何がわかったの?)

『……嫌な予感がする。』




つまりどういうことかしら。歯磨き中で口を濯いでいた水を思わず飲み込むところだった、危ない。


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