この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
毒舌
第38章 ≡最終章≡


二人は仲良しだ。いつもアーガの膝の上にはルタが座っていた。生まれたときからずっと。眠るときも抱き合って眠る。二人は『離れたことがない』。

ある時期、食品に異物を混入させる事件があり、それが発覚するまでしばらく混入は続いていた。何も知らずその食品を口にし続けても体調の不調に気付く者はいなかった。

ただし、その年は奇形児が次々に産まれ人々は混乱に陥る。

アーガとルタは足が太もも付近で繋がった形で生まれてきた。アーガの完全な体にルタの不完全な体がくっついていた。ルタの心臓は弱く満足に一人前の循環をなさない、実質アーガの心臓が二人分働いている。

ルタのお世話は何でもアーガがしてくれた。どこかへ移動出来るのはアーガの足。ルタはいつも抱っこされているだけだった。


「ね、アーガ。どうして手術断っちゃったの?」


ルタは不安そうな顔を悟られないようにアーガに抱きついたまま静かに呟いた。


「手術すればアーガは自由になれるんだよ?」

「んー。それって何がいいの?」


アーガは力持ちだ。軽いルタくらいなら抱えていても不自由ない。ずっと一緒だったからこれが当たり前だと思っている。手術をしてルタとアーガが離れてしまえばルタが長生き出来ないこともわかっていた。


/740ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ