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毒舌
第38章 ≡最終章≡
アーガはいつもこんな調子でお風呂に入るときもよく悪戯をされる。小さな頃はさほど気にもしていなかったが、最近はルタの体が女らしくなりルタも恥ずかしい。アーガとは違う体に少しずつ成長していく自分がどうにも受け入れがたい。
「私も男の子のほうが良かった」
「えー。やだよ。ルタはルタのままがいい」
胸を揉まれながらルタはうなだれる。
「オレの目の前でルタがブラジャーつけるの見たい」
「アーガ。えっちすぎ……」
「いつでもおっぱい」
何か勝ち誇るアーガにルタは言葉をなくした。
「私、アーガの彼女じゃないんですけど」
「はぁ?ルタは俺の女だろ!」
「だ、だって先生が言ってたじゃない。兄弟や親子とかの近親者同士は結婚できませんって」
ルタは最近授業で習った言葉を並べた。アーガはもしかしたら授業をろくに聞いていなかったのかもしれない。
「遺伝子の問題で奇形児が生まれちゃうんだよ!」
また小刻みな振動が伝わってきた。どうやらアーガが笑っているらしい。
いくらアーガがえっちでも、裸を観察されたり触られたりするだけで子どもは出来ない。ルタは顔を赤くした。
「ルタはそんな心配してるの?」
笑いを堪えながらアーガが覗き込む。ますますルタは赤くなった。
「ち、違うもん!」
「ばかだなぁ。俺たちが奇形児じゃん」
「え……」
「別に奇形児が生まれてもそんなの気にしないだろ?」
ルタが思うのとは別の答えが返ってきた。ルタは動揺した。
「じゃあアーガは私とえっちなことするの?」
「まだ子どもだしなぁ」
「おとなになったらするの!?」
「するよ?」