この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
毒舌
第38章 ≡最終章≡
すぐ目の前にアーガの眼差しがある。ルタはドキドキしてしまい目をそらした。
「俺、きっとルタを独り占めしたくてこの体を選んで生まれてきたと思うんだ」
「えええ?」
「だから一度も後悔なんてしてないし、離れるつもりも放すつもりもない」
手術なんかするわけないだろ?と苦笑するアーガにルタは無性に泣きたくなった。
「ルタ重たくない?」
「全然平気」
「邪魔じゃない?」
「当たり前だろ」
鼻をすするルタにアーガは笑う。
「今日は泣いてばかりだな」
「アーガ、いつも前が見えないって文句いうから」
「それは、さ」
アーガはしっかりとルタを抱き締めた。
「こうやってもっとくっついてればいいだけだろ」
「鼻水ついちゃう」
「別にいいよ」