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能天気B型のアタシが美少年と……
第2章 おこめの章
平気なわけねーYO。ごらんの有様だよ……

そんなブルーな心境だったよ。

なんて返事したらいいかわからずに、アタシは固まっていた。

だって相手は何者か判らない。暗いしよく見えない。

アタシのほうは、もう間違いなくヒサンな形相のハズだ。

夜な夜な徘徊する田んぼの妖怪みたいに見えるハズだ。

あー気まずい。どっか行ってくれと思ったよ。


「……歩けないんじゃないの?」

「いや、あの、だいじょうぶ……」

とにかく上がろうと思って、道路わきの畦(あぜ)のほうに歩いた。

足がドロに埋まっちゃうんで、非常に歩きにくい。

運動靴は両方脱げて、ドロのなかにロストしちまった。

すまねえ。肥料の足しにしておくれ……


畦から道路まで、けっこう段差があるんだ。

ぬかるんでいて滑りやすい。

「ほら、つかまって」

ノッポは、そう言って手を出してきた。

(声が、綺麗だな)

何となくそう感じて、自然とつかまってた。

”優しく逞しい手が、ぎゅっと私を支えた。”


……という、流れだったら良かったんだけどね。

つかんでみたら、意外と頼りないんだ。

手はでかかったけど、力加減が中途ハンパだった。

なんつーか、やる気ないかんじだった。


「あの、平気ですから」

手をつないだまま道路に上がろうとした。

あんまし体重をかけられないんで、かえってやり難い。

畦を踏みこえようとしたら、

くつしたがツルっと滑ってつんのめってビタンと倒れて

アタシは、再び田んぼに沈んでいた。

その惨事に、ノッポも巻き込んでいた……




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