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第3章 あいあいの章

走れ、走れ、ペガサス号っ！

ぼるんるっるんプスプスぼるるんるんっ

こーのオンボロめー！時速２０ｋｍでも音を上げるんか！

マッハを超えろマッハを！マッハライダーッ空を飛べッ！！

小雨がふっている。
霧を裂き、法定速度以下で疾走するペガサス号。
アタシは、騎士（ライダー）。可憐なるアダルトホビット。

カッパを着て、勇ましく出勤中だ！
カッパライダーだ！

いつも９時半に出社だから、田んぼ道は空いている。
たまーに白い軽トラックと、すれちがうくらいだ！

軽トラとすれ違う瞬間　
「ギュバオオンッッッ……！」
と、ソニックウェーブが疾走（はし）るッッ！

わけがないッ！
「あ、どーも」
といった感じで、道を譲りあうッ！

この辺の田んぼは、あらかた田植えも終わっとる。
たまに耕運機みたいので、のどかに苗を植えている！

いや～のどかだ！退屈だっ！
どっか道端に、行き倒れの美少年でも落ちてねーか？
う～ん、いないな！犬の〇〇くらいしか無いな！


アタシがこうしてる今も
首都圏の湾岸道路では１０代から２０歳台前半のトッポイ『ゾッキー』が、ブンブンいわしているんだろうよ！
おい？あそこにハクい『スケ』がいるゼ？
ウヒョーウ！マブイくね？『マブイ』くね？
あーつっつきてー！『ヒャッハー』かますゼ？
『かます』ゼ？『ブッコム』ゼ？

などの『？』だらけの意味不明な供述をしながらトバしてるんだろうよ！
そして白馬にまたがった桃太郎ポリスの軍勢と、一戦マジえてんだろうよ！
想像するだけでお笑いだゼ？