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第3章 あいあいの章

（バイク好調♪　絶好調♪）

ＵＷＷｗｗｗ……ッ

……営業に使ってる社用バイクは、いい乗り心地だよ。
ペガサス号と違ってぼるっ、ぼるん、とか咳き込んだりしない。

会社から町へむかう道は、途中まではキレイな林道になってる。
キレイっても斜面があるんで、道路はＳ字にくねっている。

ここをバイクで駆け抜けるのは、けっこう好きなんだ。

なだらかな路面の凹凸が
硬くエアの入ったタイヤを通して、アタシを浮かせてくる。

カーブに合わせて身体をバンクすると
推進と遠心のパワーが、ギュンと身体を捻ってくる。

ジェットコースターを”運転”してる気分だよ。

高い木々が道路に覆いかぶさるように、陰をつくる。
涼しい空気が顔をブローしてくる。


ウェットな路面が、ぎらりと輝く。
雲間から陽光が差してきた。

ヘルメットの視界の先で
木陰と路面が　斜めにさっくり割れる

薄緑の　柔らかいトーン　光と影
パラパラマンガみたいに　視界が明滅する

木の影と　センターラインが　
ちがうリズムでビートを刻む
エンジンの音がベースラインを響かせる


気持ちいいぞう……

これで、アイアイがいなければ文句ないんだけどね……