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第28章 記憶

ガバっと身体を起こす。









何だ………夢か………








急に不安になって、慌てて横を見ると
奈都が裸のまま寝息を立てていた。


顔にかかった髪を耳にそっとかけながら
大きく息を吐く。





奈都と繋がれた……
それは夢じゃなかった………




ゆっくりと天井に身体を向き直しながら寝転がり
さっきの夢を思い出す。
奈都を抱けた幸福感から、自分に都合のいい夢を見てしまった。
ふっと口元が緩む。





そんな都合のいい話、ある訳ない。