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彼女は思い通りにいかない
第4章 俺と志織の我慢
志織が酔っぱらってきた日の週末、駅で俺を待っていたのはまたしても香だった。
今日は黒のスーツを着て、何故か仁王立ちしている。
「……何だよ。ちゃんと志織とエッチはしてないぞ?」
「そんなことで来たんじゃないわ。あんた、志織に何言ったの?」
「は?別に何も言ってないけど…」
「じゃあ質問を変えるわ。あんた、結婚するの?」
ん?
え、俺が?
え、誰と?
香の問いに瞬きを繰り返した俺に、香はあからさまにため息をついた。
「私最初に言ったよね?志織は遠慮がちなところがあるからって言ったわよね?絶対あの子あんたの言葉で何か変な誤解したんだわ、きっと」
「志織は何て言ってんの?」
「遥斗が結婚できなくなるから5ヶ月間は実家から大学に通うって。詳しく聞きたかったけどすぐに実家に帰っちゃって。ただ5ヶ月ってことは私と約束した日数と同じでしょ?それであんたんとこに来たの」
……うわあ、あれか。
責任取るよって言ってくれた時の俺の答えを誤解したのか。
けどあの時はああ言うしかないじゃん?
志織は俺と香の約束を知らないんだし。
「とにかく!約束は守ってもらうけど志織を悲しませるのだけは絶対しないで!」
いやいや、そもそもその約束がなければこんなことにはなってなかったんだけどな。
そう言いたい気持ちを心の奥底にしまいながら、俺は考え込んだ。
迎えに行くか?
実家まで?
まあ明日は土曜日だしな。
「はい」
香がすっと紙切れを一枚俺に差し出した。
受け取った紙には住所が書かれている。
「それ実家の住所。呼び出せば多分出てくるとは思うから」
「へーホントにシスコンなんだな」
「うるさいわね!言っとくけどエッチはダメだからね?分かってる?」
「はいはい、分かってますよ。ありがとな」
こういうことには慣れてないのだろう。
香は顔を真っ赤にしながら駅の中へと消えていった。
俺はすぐに家に帰り、準備をすると車に乗り込んだ。
今日は黒のスーツを着て、何故か仁王立ちしている。
「……何だよ。ちゃんと志織とエッチはしてないぞ?」
「そんなことで来たんじゃないわ。あんた、志織に何言ったの?」
「は?別に何も言ってないけど…」
「じゃあ質問を変えるわ。あんた、結婚するの?」
ん?
え、俺が?
え、誰と?
香の問いに瞬きを繰り返した俺に、香はあからさまにため息をついた。
「私最初に言ったよね?志織は遠慮がちなところがあるからって言ったわよね?絶対あの子あんたの言葉で何か変な誤解したんだわ、きっと」
「志織は何て言ってんの?」
「遥斗が結婚できなくなるから5ヶ月間は実家から大学に通うって。詳しく聞きたかったけどすぐに実家に帰っちゃって。ただ5ヶ月ってことは私と約束した日数と同じでしょ?それであんたんとこに来たの」
……うわあ、あれか。
責任取るよって言ってくれた時の俺の答えを誤解したのか。
けどあの時はああ言うしかないじゃん?
志織は俺と香の約束を知らないんだし。
「とにかく!約束は守ってもらうけど志織を悲しませるのだけは絶対しないで!」
いやいや、そもそもその約束がなければこんなことにはなってなかったんだけどな。
そう言いたい気持ちを心の奥底にしまいながら、俺は考え込んだ。
迎えに行くか?
実家まで?
まあ明日は土曜日だしな。
「はい」
香がすっと紙切れを一枚俺に差し出した。
受け取った紙には住所が書かれている。
「それ実家の住所。呼び出せば多分出てくるとは思うから」
「へーホントにシスコンなんだな」
「うるさいわね!言っとくけどエッチはダメだからね?分かってる?」
「はいはい、分かってますよ。ありがとな」
こういうことには慣れてないのだろう。
香は顔を真っ赤にしながら駅の中へと消えていった。
俺はすぐに家に帰り、準備をすると車に乗り込んだ。