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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第5章    

「ヴィクトリア、頼む。答えて!」

 あまりにも必死な兄の詰問に、

「…………もう、8日は経ってる」

 ぶすっと不服そうに漏らす妹。

「そう、か……」

 細い両腕で必死に掻き抱いていた逞しい肢体が、ふっと張り詰めていた力を解くのが伝わって来て。

「………………」

 興を削がれたヴィヴィは、大きな溜息を隠す事も無く吐き出すと、

 抱擁を緩め、片膝を立てて中の兄を抜き取った。

 傍に落ちていたバスタオルを引っ掴み、ベッドから降りようとする妹を、兄が呼び止める。

「ヴィクトリア、どこへ行く?」

「……バスルーム、に決まってるでしょ?」

 こうしている間にも、白濁が漏れ出てきそうで。

(明日の朝は練習しないし……。まあ、ナプキンしておけばいいか……)

 怖いのを堪えながら自分で掻き出す必要も、今のヴィヴィには特に無く。

「ご苦労様」

 ここ3日間の戯れの終了を告げる言葉を残し、ベッドから降りようとした、

 その細い手首は、とうとう禁を破った匠海に掴まれてしまった。

「俺が掻き出すよ」

「……変なこと、しない?」

 ゆっくりと振り向きながら、睨むヴィヴィに、

「しない。だから責任取って、俺にやらせて?」

 申し訳無さそうに頼み込んでくる匠海に、

「……しょうがないなあ」

 ヴィヴィはウンザリした声を上げながら、渋々承諾する。

 というか。

 自分は兄と一緒に達する気満々だったので、

 逆にイってくれないと、困ったのだが。

「え? ここで……?」

 手首を軽く引いて導かれたのは、ベッドヘッドに凭れ掛かったままの、兄の股の間。

「ほら、躰 預けてごらん?」

 匠海の目の前、横向けに座らされたヴィヴィは、

 促されるままおずおずと、広い胸に半身を預ける。

(……暖かい。お兄ちゃんの胸……)

 外は高温多湿の夏真っ盛りだったが、屋敷内は快適な室温に保たれていて。 

 逞しい腕に抱き寄せられ、更に重心を兄へと預ければ、

 幼い頃から慣れ親しんだその定位置に、知らず知らず心も躰も解れていた。

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