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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第6章     

 ダリルから借りた、ゼブラ柄のノースリ・チュニック・ミニワンピ姿の円。

 ベアトップでワインレッドの、マキシ丈ワンピ姿のダリル。

 白トップス・ベージュスカートの、無難なノースリワンピ姿のヴィヴィ。

 そして、

 黒の大きな水玉が可愛い半袖白シャツに、白短パン、黄色のカーデを肩から巻いたクリス。

 ――ちなみにクリスのは、円のコーディネートだったりする。

 そんな3人は揃って、オックスフォードの夜の街へと繰り出した。

 朝比奈が予約を入れてくれたレストランで、積もる話も、気になるダリルの話にも花が咲き。

 尽きぬ話題に、アルコールも手伝って。

「ほら、もう1回 乾杯~!」

 新たに注文した酒に、円がご機嫌に盃を上げれば、

「じゃあ、次は「To Darryl's good looks! ―ダリルの美貌に乾杯!」ヨ~っ」

 おどけたダリルに、皆が面白がって、

「「「To Darryl's good looks!」」」

と乾杯を交わした。

 ディナーの後は、

「まだ、カクテル・ナイトしてるから、日本の友達も誘っておいで!」

 そう、カレッジの友人からお誘いが掛り。

 JCR(ジュニア談話室)へ向かった4人は、セント・エドモント・ホールに残っていた生徒や教諭陣に混ざり、賑やかに飲み明かした。

 のだが――、

 どうやら、円は酒はイケる口だけれど、弱いらしく。

 翌日の午前中はずっと、

「頭い゛だい゛……っ ぎぼぢわるい゛~~」

と、二日酔い症状に陥っていた。

 同じ量を呑んだのにも関わらず、いつも通り5時起きで、ぴんぴんしてリンクへ向かった双子に、

「あの2人はもはや、人間じゃない……」

 そう呆れ返る円なのだった。






 その夜。

 23時前に帰宅した双子は、

「今日、ダリルとコッツウォルズ観光、しちゃった♡」

 そう嬉しそうに笑う円に、ホッとした。

 というのも、双子のTWI(Twinkle ICE)まで、もう1週間を切っていて。

 そうちょくちょく、レッスンを休めなかった。

「マドカ、今日一緒に寝ない?」

 ヴィヴィのその誘いに、円は歓喜の声を上げて、飛び付いてきた。

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