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学園物えっち短編集
第14章 世話焼き修学旅行




今日から修学旅行だ。


出発したばかりだけど、俺はもう既に疲れていた。



修学旅行では班行動が基本で新幹線の席も班ごとに座る。



俺の班のメンバーは同じ部活で中の良い将(マサル)とその彼女の小松(コマツ)さんと、小松さんと仲の良い佐伯(サエキ)さんの四人だ。


この班で俺が班長をやる事になった。


将は朝から小松さんにベッタリで新幹線でも隣りに座っていた。


結果、俺が佐伯さんと座るわけだけど…。


佐伯さんはいつも元気で常にハイテンションなイメージな子だけど、今日は違っていた。


新幹線の座席で蹲っている。


「佐伯さん…?…具合悪いか?」

「………沙耶(サヤ)はもう駄目…いっ君にフられて生きていけない……」

どうやら修学旅行直前に失恋したようだ。

佐伯さんとは普段あまり話さないけど、佐伯さんがいつもクラスで小松さんに大きな声で話していたから、いっ君という男を相当好きだったのは知っていた。


可愛い子にあんなにも想われて羨ましいと思ったくらいだ。


どう慰めよう…。


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