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学園物えっち短編集
第20章 桜舞い散る中の君




高校1年の春休み。
その日転校の手続きをする為、春から通う事となる学校に訪れていた。



親が教師と話しをしている間、俺は一人でグラウンドに出ていた。




桜が満開に咲いている…



そして、満開の桜の下に女性が寝ている…?


ここの生徒だろうか?春休みに何でわざわざ学校の桜の木の下にいるのだろう?



まだ肌寒い中彼女は薄着でよく見ると、本を片手に持ったまま眠っていた。
本を読んでいる最中に寝てしまったのかもしれない。


普段積極的に声を掛けに行くタイプの人間ではないが、俺は桜の木の下で眠っている彼女の元へと向かった。


「あの…すいません。こんな所で寝てたら風邪引きますよ」


「Zzz…」



声を掛けても起きる気配がなく、彼女の方をトントンと叩く。


すると、ようやく目を覚ましたようだ。


すげ…美人……。



「…何?」

「あ…結構寒いし、風邪引きそうだったんで」

「ん…私、寝ちゃってたんだ。今何時?」


彼女はまだ眠そうにしていた。


「11時半ですけど…。何でわざわざ春休みにこんな所にいるんですか?」

「お花見してるの。学校の桜今が満開でしょ?春休み終わるとすぐに桜終わっちゃうから」

「そういえば、東京だと4月には桜散ってるのか」



彼女は静かに俺の顔を見ていた。


沈黙…。


大人しい人なのかな…まぁ、初対面の突然現れた男と普通ベラベラ喋らないか…。



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