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学園物えっち短編集
第20章 桜舞い散る中の君
桜さんが休んでから1週間が過ぎた。
さすがに休み過ぎじゃないか…?
俺は家でクラスの連絡網と睨みあっていた。
女の子の家の電話に掛けるのは今時そうそうない事で…。
桜さん本人が出ればいいけど、お母さんやはたまたお父さんとかも出る可能性があるよな。
ちょっと様子を聞くだけじゃないか…。
俺は意を決して、桜さんの家の電話番号を打ってスマホの画面の発信ボタンをタッチしようとした。
その瞬間。スマホに着信が入る。画面に表示されている番号は、先ほど打った桜さんの家の電話番号だった。
俺は慌てて電話を出た。
「もしもし!?」
「もしもし…。吉野君の携帯電話ですか?」
「そうです!吉野です!」
「良かった、間違えてたらどうしようかと思ったの」
「間違いないです…。あ、体調大丈夫?もう1週間も休んでるけど…」
「うん。大丈夫…。あの、ちょっとお願いがあって電話したの」
「ん?何ですか?」
「明日、放課後予定なかったら私の机から本を持って来てもらいたくて」
「わかりました、予定ないのでそしたら明日の放課後桜さんの家に行きますね」
「ありがとう…」
本を届けて欲しいという事は明日も欠席か。
声はいつもと変わらないみたいだけど、本当に大丈夫なんだろうか?