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学園物えっち短編集
第20章 桜舞い散る中の君



ソファで横になるけど、桜さんが同じ部屋にいると思うと何となく落ち着かなくてなかなか眠れなかった。





「吉野君、こっちで一緒に寝よう?寒いから風邪引いちゃうよ…」

「…」

「…ねぇ、大樹君。じゃあ、私がそっちに行ってもいい?」

「はぁ…俺がそっち行きますよ」


俺は起き上がり、桜さんがいるダブルベッドのところに行きベッドの上に座った。


そうすると、起き上がっていた桜さんは横になる。


「明日も飛行機乗るんですからゆっくり休んでください」

「だって…せっかく吉野君と一緒に過ごせる夜なのに勿体ないでしょ?布団の中入って?」


桜さんはそう言って、布団を捲って俺にベッドに横になるように促す。



「それもそうですね」



桜さんに絶対手は出さないと心に決めて、ベッドの中に入った。

ベッドに入ると、桜さんは俺の手を握った。


「ね、手繋いでもいい?」

「ふッ…聞く前から繋いでますよ?」

「ふふッ」


すごい嬉しそうだ。


手なんか今日一日中繋いでたのにな…。


「私、今まで彼氏とかいた事ないから好きな人とこうして触れ合うのって憧れてたの」

「じゃあ、俺が桜さんが憧れてた事全部やってもいいですか?」

「本当?嬉しい」



俺は体を横に向けて手を繋いでいない方の手で桜さんを引き寄せると、桜さんも俺の方を向いて俺に寄り添った。

そんな桜さんの頭に手を添える。


「俺一緒に寝てて休めますか?」

「うん…吉野君の心臓の音が心地良い」

「…いつもより心拍数上がってるのであんまり聞かないでください」

「吉野君…私も吉野君が大好き…」



その日は桜さんと同じベッドで眠った。




そして、次の日。




東京へ帰ると空港まで桜さんのお母さんが迎えに来ていて、桜さんは空港からそのまま病院へ行き入院した。
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