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龍ちゃんの豹変
第7章 龍ちゃんのエッチな講義
「そんなに泣くほど嫌?」

動きが止まった指に気がついて龍ちゃんの方に視線を向けた。
言われるまで涙を流してたことすら気づかなくて瞬きを繰り返す。

「……そうだよな。夏帆はずっと嫌だって言ってたんだもんな」

「龍……ちゃん?」

寂しそうに笑う龍ちゃんに私の心も痛む。

「いやあ、考えたら変態だよね、俺。生まれた時から夏帆がずっと好きで好きで……幼い夏帆を見て何度も一人で抜いて……」

そんなことない。
私だって龍ちゃんしか好きじゃないもん。
今でも……多分これからだって……
ホントは龍ちゃん以外の人を好きになることなんかないって、自分でも分かってる…

「今までは我慢できてたんだけどなあ……やっぱ大人になった夏帆を前にするとどうしてもね。触らずにはいられないよ……」

龍ちゃんが床に散乱した制服と下着をかき集め私に手渡した。

「俺、ちょっと出かけてくるからさ。その間に着替えて自分ち戻れ?」

「や……龍ちゃん、どこ行くの?」

「その辺散歩して頭冷やしてくる。心配すんな。そんな遅くはなんないから」

龍ちゃんの顔は眼鏡をしてなくても怖くなんかなかった。
へたれな龍ちゃんもイケメン龍ちゃんも変わらない。
それがやっと自分の中で理解できる。

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