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龍ちゃんの豹変
第9章 龍ちゃんの拒否と失う覚悟
昨日……やっぱり龍ちゃん、あの人とエッチしたんだよね……

明かりがつかなかった隣の部屋を見て私はため息をついた。

前に龍ちゃんは自分が童貞じゃないって言ってたもんね。
そりゃそうだよねぇ。
エッチできないんじゃ他の人としちゃうよね。
だって龍ちゃん男の人なんだもん。
25歳の男の人なんだもん。

「私があの時ちゃんとしてたら……」

思い返せば後悔しかでてこない。
あの時拒否しなかったら……昨日龍ちゃんの横にいたのは自分だったかもしれない。

外から声が聞こえて、私は窓を少し開けた。
昨日の女の人が玄関から出てくる。

「もう飲み過ぎないでよ~?」

「分かってる、ありがとな」

現実を突きつけられた気がした。
もしかしたら私が気付かなかっただけで昨日のうちに帰ったんじゃないかって淡い期待を抱いていたのに、それすらも打ち砕かれる。

……このままでいいの?
龍ちゃんは私としたいって言ってくれた。
そりゃ別の女の人とエッチしたかもしれないけど、それは私とできなかったからだ。
今ならまだ……間に合うかもしれない。




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