この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
だ〜いすき!
第2章 熱に溺れて…七夕の願いごと

食べ終えた後、帰りがけにまた七夕飾りのある所へ戻った二人は、短冊に願いごとを記入する。
「ようちゃんは何て書いたの。」
「そういう華子こそ。」
クスクスとお互い笑いあい、陽輔と華子は目配せをする。それは同時に見せっこしようか――そんな意味で。
「「せーの!!」」
お互いに書いた短冊を見せ合う。
―――華と花火に行けますように。
―――ようちゃんと花火に行けますように。
短冊書いた願い事。
偶然同じ願い事が短冊に書かれていたその事実に、二人で顔を見合わせる。
「なんか、いいね。」
「うん。」
去年の今頃はまだ一緒花火に出掛けられるぐらい近い距離では無かった二人だった。
その時華子には彼氏がいて。
躯の距離は近かったけれど、二人きりで花火大会に行くような関係になる――それは許されないことで。

