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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて

―――私の隣にいるのはようちゃんで、ようちゃんの隣にいるのは私がいいの。
「本当にイイのか……なんて!
修司さんなんてどうでもいい。ようちゃんがいい。ようちゃんじゃなきゃイヤなの。だから、そんなこと……言わないで」
「俺もだよ、華」
(―――俺の方がもっと)
流れ落ちる頬の……、溢れだす気持ちを止められないままに流れ落ちる華子の雫を、陽輔は指でそっと拭ってやった。
大事過ぎて。
胸の中に閉じ込めた華子を、自分のものだといわんばかりに乱暴に抱いたのは――…。
そんなつもりじゃなかった―――いや、そんなつもりだったのかもしれない。
―――だって、俺は……。もう、華子を手離せないんだ。

