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あたかも普通の恋愛小説
第10章 鳥籠アイアンメイデンⅡ
真壁さんをしばらく待ってから、二人で真壁さんの一人暮らしのお部屋に帰る頃には辺りはすっかり真っ暗。手を繋いで帰る幸せ。
「何でそんなにニコニコしてるの?」
「え?だってそれは真壁さんに会えて嬉しいし」
何日か放置プレイだったから余計に?それにー。
「ちゃんといいこにしてた?」
真壁さんは意味ありげにチラッとこっちを見て笑う。ちょっとドキドキしてきちゃう。
「う、うん…あのね?実はその」
ゴニョゴニョと小さな声になりつつ私は真壁さんを上目遣いに見上げた。
「もうそろそろ生理の日だから、もしよければしばらくはずしていただけたらとー…」
「帰ったらはずしてあげる」
「うん。お風呂とかも入っていい?」
「いいよ」
それでまた私がニコニコ顔に戻ってから、井藤くんの言ったのを思い出す。
バカップル。……なのかな?
実はね。真壁さんの提案で、今、私、貞操帯っていうのを装着しているの。鍵がかかっていて自分でははずせないんだけど、だからこそ鉄壁防御が可能っていうの?
お風呂は入ってるけど、着けたままだから何となくちゃんと洗いたい。