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あたかも普通の恋愛小説
第10章 鳥籠アイアンメイデンⅡ
「おいで小鳥。はずしてあげる」
真壁さんの低い囁きはそれだけで緊張を呼ぶ。
「何だか恥ずかしい…」
つけるときは良かったけど、はずすときはもじもじしちゃうの。
「先に一緒にお風呂に入ろうか」
「やぁん」
恥ずかしくて思わず顔を覆う私に真壁さんはクスリと笑う。
「嫌?」
「いや…じゃない、むしろ喜んで」
でも凄く恥ずかしい。
そっと顔を寄せた真壁さんが鼻先で小さく笑った。
「可愛いね」
どうしてそんなに私をドキドキさせるの。キスしてほしくて私は潤んだ目で真壁さんをみつめた。
「俺以外にもそんな顔した?」
「してない……」
そういうとやっとご褒美をくれるように甘い甘いくちづけをくれる。もっとずっといつまでもキスしてたい。体の奥底から何かが競り上がってくる感覚。やがて目眩がしたのか平衡感覚が怪しくなって真壁さんの力強い腕に抱き止められた。それでも降り注ぐキスは止まない。私をむさぼる真壁さんが愛しい。