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あたかも普通の恋愛小説
第13章 雨と仔猫と段ボール


「郎太ってけっこう束縛系?」


過去の話とかどんどん聞いてくるし、そういう意味では嫉妬深い気はしないけど。。広いのか狭いのか郎太の懐具合がミステリアス。


「だめ?」

「ううん。だめじゃない。もっと縛って*」


猫のように甘えながら言うと、郎太は若干動きを止める。


「…………」

「どうかした?」

「あ、いや。何でもないけど……縛るの意味が違うほうに脳内変換されたから」

「えっ」


郎太。縛ってみたい願望が芽生えちゃったのかしら!ドキドキ!


「そういうのはいや?」

「ええとっ……未体験なので優しくお願いします、」


ついうっかり了承しちゃった。痛くないかなっ。自分のお馬鹿さん加減に内心慌てていると、郎太がふんわりと抱きしめてくれた。


「かわいい」

「え?今の会話で?」


やっぱり郎太はミステリアス。私には郎太が感じたというかわいい要素はわからなかった。


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