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あたかも普通の恋愛小説
第13章 雨と仔猫と段ボール
郎太が先にバスルームに入りシャワーを浴びる音が聞こえる中、私はおトイレへ。随分たくさんの血がついたナプキンをごそごそと取り替え準備をしつつ、内心不安。ちょっと独特な甘い匂い、自分でも好きじゃないそれを狭いバスルームで郎太が感知する前に洗い流せるかしらとかいろいろモヤモヤ考える。生臭いっていうか生々しいっていうか。
まさか生理にまで興味を持つとは思ってなかったのだけど。郎太がそういうなら別にいいかなって思えちゃう自分が不思議。だって普通なら断然嫌。断固拒否。……が、なんか、なんだろう……これがもしや噂に聞く恋の病?
バスタオルとお風呂のあとの着替えを用意して、私は郎太が待つ浴室へと向かった。