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あたかも普通の恋愛小説
第13章 雨と仔猫と段ボール


「まるで怪我してるみたいに出るんだね……痛くないの?」

「お腹痛くなることもあるけど、私は平気かな。頭痛がひどくなるひととか、怒りっぽくなるひととか、体温調整がとか……いろいろいるみたい」


私はお肌の調子が心配です。内緒だけど。

そんな話をしていたら、不意に郎太がじっと私を見た。お肌のアレがばれる。


「女の子は大変なんだね」

「え。男子は男子で女子とは違う大変があるだろうからお互いさまだと思うよ」


どう大変かは未知だけど。


私が自分の体をボディソープでモコモコにしていると郎太が抱きついてきた。


「中、触ってみてもいい?」

「…恥ずかしい」


いい?なんて訊きながら、返事はもとより待っていないのか郎太の指が入り込んでくる。


「あん…わ、いっぱい血が……」

「すごいね」


言いながらゆっくり指を動かして中を掻き回す、郎太の息が耳元にかかる。シャワーの音に大半まぎれてわからないけれど、きっとぐちゅぐちゅと音が出てるはず。中から血の塊がいくつも出てくる。郎太に見られてると思うと恥ずかしかった。


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