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あたかも普通の恋愛小説
第6章 駆け引き、誤算、泡沫の恋
だけど、井藤くんには交際を申し込まれてる都合上、その返答をしないことには別の用事で気軽に声をかけるわけにいかない。迂闊に会うとどんどん井藤くんのペースに引き込まれそう。
自分の気持ちがふわふわのうちは要注意。
(ここはやっぱり梨花子だな)
一番安心して話せるのは梨花子だけ。週末に一緒に飲む約束をして私は吐息をついた。
他にも女の子の友達はいっぱいいるけどね。姫紗ちゃんじゃないけどいつ誰がどんな話をしてるかわかったもんじゃない。なんだかんだいって、私ってばきっと女の子には嫌われるタイプなんだと思う。
梨花子はサバサバしているし、思ったことをハッキリ言ってくれる。本音トークのほうがありがたいよね。