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あたかも普通の恋愛小説
第9章 鳥籠アイアンメイデン
さて。第一の問題に戻るわね。本社の研修担当の上司の高多さん、30代で妻子持ちの彼は待ってましたといわんばかり、私の顔を見て意味ありげに笑うの。
「また来たの。好きだね、研修」
イヤミなんか言っちゃって。私以外にも何人かおんなじような歳の女の子が研修に来てて、この子たちの中にももしかしたら高多さんの被害者とかいるのかしら、とか思っちゃう。
だとしたら前回みたいに私が誘われたりしないかも。
無駄に意識しないようにして私は真面目に研修を受けた。とにかくノルマをこなせるように頑張らないといけないし。
何せ私は真壁さんのこと養えるくらいにならなきゃ。