この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
大地の恋
第2章 若葉の頃
同じ頃、私は家でとあるお客さんを待っていた。



「別に今じゃなくても良かったんじゃないか?」


「でも次はいつ帰ってくるか分からないって…」



時計を見ながらそろそろかななんてソワソワしてしまう。
悠月は今お義母さんと買い物に行っていて…
二ヶ月前に生まれた娘はベビーベッドで眠っていた。


「真優がソワソワしてどうするんだよ」


先生は小さく笑ってコツンとおでこを叩く。


「だって…」


「でも真優アイツのこと何故か気にしたもんな。何で?」


「何でだろうね…」


本当に自分でもどうしてだろうって思う。
その人とはほんの数回しか会ったことがないのに…


先生が怪訝な顔をした時、インターホンが鳴った。


「来た!」


モニターを覗くとそこには理穂さんの下のお子さんがドアップで映っていて。


「何やってんだか」


苦笑いの先生と玄関で迎えると満面の笑みの理穂さんが顔を出す。


「こんにちは!」


「いらっしゃい」


そしてその後ろからサングラスをかけた細身の女の人が…


「…久しぶり」


「鞠華さん!」


思わずハグして鞠華さんを見る。
鞠華さんは記憶のままの鞠華さんで…


「もう…突然会わなくなっちゃったから心配してたんですよ」


「ごめんね、あの後急遽ニューヨークに行くことになって」



「…聞きました」



今、鞠華さんはニューヨークを拠点にダンサーの仕事をしてるらしい。


理穂さんとはあの温泉に行った後も仲良くしてもらっていて、子供が生まれてからはママ友も兼ねてのお付き合いをしている。


鞠華さんが会いたがっていた友達というのが理穂さんだというのも直接聞いたわけではないけれど、なんとなく分かっていて…少し前に理穂さんから私に会いたがってる人がいると聞き、今日に至る。


「恭也も久しぶりね」


「ああ」


「変わり無さそうで良かったわ」


「お陰様で」


「恭也が元生徒さんと結婚したって聞いて真優ちゃんじゃないかってピンときたの。…良かったわね、想いが叶って」


「えっ、そんな昔からなの!?」


理穂さんが食いついた。
/99ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ